工房秘話

ファーストサンプル

2012年2月13日

昨日は、スカイプで
サンプルの感想を日本のプロボノチームからヒアリングした。

現地人の経営するお店だったら何の問題にもならないような
小さなミスでも何度もやり直ししてもらい
時に喧嘩寸前になったりもしながら作り上げた
まさに血と汗と涙の結晶。

機械も道具も副資材(ファスナーや芯材など革以外の材料)も
なにもかも十分とはいえない環境の中で
スタッフ一人一人がアイディアを出し合い、完成させた
自慢の逸品。

エチオピアの最高級ホテルやショッピングモールで売られている
どんな製品よりも間違いなく高い縫製品質とオリジナリティを持っていると断言できる。
試行錯誤の中でやっとそんなレベルのものを作れるようになり、
先日帰国した友人を通じて、サンプルを日本へ送ったのだ。

どんな声が聞けるかと思いきや…

結果はさんざん。
ここがダメ、あそこがダメ。
はっきりいって、いい意見はひとつも出なかった。

「そんな事、出来るくらいならとっくにやってるわよっっっ!!!
こっちの苦労もしらないで!!!!!
お前がやってみろーーーー!!!!!!」
という言葉が喉元まででかかったが、
彼らが、私と同じくらい本気でandu ametの成功を願うからこそ
耳障りのよい言葉ではなく、本心を伝えてくれているのだということも
痛いほど分かっていた。

mtgを終え、しばらく放心状態になった。
ここまで脇目もふらず走って走って
やっと、本当にやっとの思いでここまで来たのに
日本ではまだスタート地点にも立てないレベルだったなんて。

日本市場で受け入れられるものを作るために
厳しい目で仕事をしてきたつもりだったけど
こちらで毎日スタッフと接しているうちに
だんだん視点がこちらよりになってしまったのかもしれない。

もうこれ以上何もできないような気がした。
これからどうしたらいいんだろう、と
一人で落ち込んでいたら
知らないセネガル人が
コーヒーをおごってくれた。
香り高い、エチオピアのコーヒー。
いつもより砂糖をいっぱい入れて
ごくごく飲み干したら
少しだけ元気が出た。

PCを開くと
カレンダーの4月の欄に発売開始のマーク。
できることはひとつだけ。
より品質の高いものを目指してまた作りはじめること。
本当に、それしかない。
日にちは十分ではないけど、全然足りないわけでもない。
だからやるしかない。

「品質問題、その後」へ続く

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