ロンドンオリンピックでは、1500Mのトゥルーネシ、42KMのティキに続いて昨夜5000Mで
エチオピアのマサラット選手が金メダルを獲得。
ここエチオピアでは町中が喜びでいっぱいです。

エチオピアの旗を掲げるトゥルネシ
日本で、エチオピア出身のランナーといえば
裸足のアベベことアベベビキラ選手が有名ですが、
彼の引退後やはり大活躍をしたマモという選手のことを
ご存知でしょうか。
彼もオリンピックなど多くの大会で金メダルを獲得した優秀な選手でしたが、
現地ではその成績以上に、多くの”伝説”を作り続けた男としても知られています。

マモ選手(1968年)
たとえば、こんな話。
あるとき、彼のもとに雪上マラソンの試合出場へ打診が届いたそうです。
マモの出身地には雪がなく、雪上マラソンがどんなものかも知らないまま、
どんな種類であれマラソンなら自分の出番とばかりに出場を表明。
当然、当日会場で目にした初めての雪にめちゃめちゃビックリ。
他の選手がスキーウエアやスノーブーツ、グローブと完全防寒の中、
何も知らずに訪れた彼は普段どおりのランニングウエアにスニーカーという出で立ちだったそうで
本人以上に周囲の選手達もさぞやビックリしたことでしょう。
ところが、そんな状況で凍え死にそうになりながらも、
なんと結局優勝しちゃったのです!
ゴールにたどりついた彼の表情は満面の笑顔に見え、
誰もがそれを拍手で暖かく迎えたのですが
実はゴーグルもなにもつけていなかったため
顔面が凍傷で硬直していただけだったことがあとで判明したとか…。
ほかにも彼にはスーパーおもしろいエピソードがたくさんあって
エディマーフィあたり主演でぜひ映画化してもらいたいなあと思っている私です。

明日のマモを目指し、走りこむエチオピアの若者たち