エチオピア伝説

メレス首相死去

2012年8月25日

8月22日の早朝、友人からの電話でたたき起こされました。
メレス・ゼナウィ首相が死去した、と。
びっくりしてラジオをつけると、アムハラ語で
0時頃、療養のため入院していたベルギーの病院で亡くなったと放送していました。

町はいつもよりひっそりとしていましたが、
非常事態に陥るようなことにはなりませんでした。

私たちの工房も通常営業をして、
ただし万が一のために残業はせずに、早めに帰宅しました。
(8時台の帰宅は恐らくこの仕事を始めて初めてのことです)

その日の夜、ベルギーからエチオピアエアに乗って棺がエチオピアに到着しました。
空港からほど近い私たちの工房のちょうど目の前の通りを
棺を載せた車が通るのをテレビで見ましたが
多くの人がすすり泣きをしたり、
「偉大な人の死を悼む」「永遠に尊敬する」といった内容のプレートを掲げたり、
中には狂ったように泣き叫んでいる人もいました。
日本の天皇や首相が亡くなっても、こういう反応をする人はいないでしょう。
私はなんだか不思議な気持ちでそれを眺めていました。

というのもメレスは、社会主義のメンギスツ政権を打倒したあと
20年近くに渡りその権力の座に着き続け、強権的な政治を行ってきた人物。
自身と同族のティグレ族ばかりを重用したため
他の民族からは不満の声が聞かれることも少なくなかったのです。
それまでエチオピアの政権を長いこと牛耳っていたアムハラ族や、
エチオピアの最大民族であるオロモ族の人たち、
弾圧されていた少数民族の人たちは多少は喜んだりするのかなと思っていたのに
どの民族の人も一様に<心から>悲しんでいる様子だったので、
それが結構意外でした。

そんな中で、唯一動きを見せた民族がいます。
エチオピアで最も商売上手と言われているグラゲ族です。
商機とばかりに町中でメレスの写真を売り出し始め、
みんな、あきれるのを通り越してもはや感服しています。

写真はうちのスタッフが(まんまと)買った一枚。

2ブル(10円)だったそうです。
色々つっこみどころのある写真ではありますが、
情報規制が厳しくなっているようなので
今日はここまでにしておきます。

You Might Also Like