革にまつわるエトセトラ

革鞣(なめ)し工場

2015年10月31日

ここエチオピアでは長く続いた暗くて寒い雨期がやっと明け、太陽と新緑がまぶしい季節となりました。
昨年から追加オーダーをかけていたシープスキンがやっとできあがったと連絡があり、先日革鞣(なめ)し工場へ行ってきました。使用する薬品の入荷に時間がかかったとのこと。かなり長い遅延ののちにやっと手に入れた革は、期待以上に素晴らしい出来上がりで、ほっと一安心したとともに、その落ち着いた光沢の美しさ、吸い付くような肌触り、軽さや柔らかさに改めて感動をしてしまいました。

ところでエチオピアには革鞣し工場がたくさんありますが、andu ametではごくごく限られた一部のタナリーとしか契約をしていません。
弊社が求めている高い品質とエシカル基準をクリアできる工場が非常に限られているためです。

革というのはもともと天然の素材ですが、鞣す過程で薬品を使います。これらの薬品が十分な浄化をされない状態で排出されると河川を汚染してしまいます。法律ではすべての工場に浄化システムを完備するよう義務づけられており、どの工場もオフィスにはそれらの認証が飾ってあったりするのですが、実際にアポなしで工場を訪れ、浄化システムを見せてもらうと実は稼働していないということが多々あるのです。「今だけちょっと故障していて…来月から稼働する予定だよ」なんて申し訳なさそうに言い訳をしてくれるのはまだいい方で、なんだかんだと理由をつけていつ行っても見せてもらえないという工場も珍しくありません。

バッグを作るandu ametの工房は私自身が直接管理をし、品質にもエシカル基準にも、常に目を光らせることができますが、素材の革自体は自分たちで作ることができません。だからこそ提供される認証をただ鵜呑みにするのではなく、工場に直接訪れ、自分の目で問題がないことをきちんと確認できた工場とのみ取引をするようにしています。

ちなみに、近年植物鞣し、タンニン鞣しのレザーを環境にやさしいレザーと謳って販売している企業を見かけます。
植物と聞くとなんとなく環境にやさしいような気がしてしまいますが、実は植物なめしの成分をそのまま河川に排出しても自然には分解できません。日本エコレザー基準(JES)はじめとする認証期間でも植物鞣しかどうかではなく、革そのものの化学物質が基準値であるか、食肉の副産物であるか、絶滅危機種の革ではないかなどといった点がチェックポイントとなっています。興味のある方はぜひこちらをチェックしてみてください。

エコレザー基準
http://ecoleather.jlia.or.jp/kijun/index.html

 


■品質、エシカル基準とも満たしている取引先の革鞣し工場


■今日もきちんとしている浄化工場


■入手した革を使ってさっそく製作に着手しています

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