革にまつわるエトセトラ

革本来の魅力 -andu amet がナチュラル仕上げにこだわる理由-

2017年3月15日

andu ametのバッグを手にした多くの方から「こんなに気持ちのいい肌触りのレザー、初めて」「ずっと触っていたくなる」というとても嬉しいお声をいただきます。

私たちの革が、特別な肌触りである一番の理由は、「世界的にも最高峰のレザーに位置付けられているエチオピアシープスキンを贅沢に使用しているから」なのですが、さらにもう一つの重要なポイントとして、「その最高の素材が生きるようなナチュラルな鞣しや仕上げをしている」ということも挙げられます。

逆に、市場で流通している多くの革は、andu ametの革より、硬くゴワゴワしていたり、プラスチックのような人工的なテカリがあったりしていると思いますが、これは、なめした後、ペンキのような塗料を上からべったりとかけているからです。

なぜ、わざわざそんなことをするのでしょうか。それには二つ理由があります。革のシミや傷、色むらなどを隠し均質化するためと、色落ちを防ぐためです。


鞣した後の革に塗料をかけている様子

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べったり塗装された革(andu amet では使用していないもの)

革というのは、ご存知の通り、動物の皮からできています。私たち人間が一人ひとりに個性があるのと同じように、動物たちも、大きかったり小さかったり、毛がふさふさだったり少なかったり、傷やシミ、色むらがあったりなかったりと個体差があり、鞣され、革になった時にもそれらが現れることがあります。お客様の中には、そういった個性を嫌がる方もいらっしゃるので、多くのメーカーはクレームを避ける為、分厚い塗料で全てを覆い隠し、均質化しているようです。
また、革というのは天然の素材であり、本来は色落ちをするものなのですが、塗料を上からかけることで、色も落ちにくくなります。

ただ、そういった人工的な加工を施せば施すほど、シミや、傷、色むらは隠れ、色落ちもしにくくなる代わりに、その革が本来持っていた独自の風合いや質感といった魅力もどんどん損なわれ、プラスチックのような人工的な質感になっていきます。

andu ametでは、小さな傷や色むらなどの個体差は、動物たちが生きていた証であり、天然素材の魅力の一つだと捉え、そういった欠点を隠すことより革本来の魅力を活かすことを重視して、できるだけナチュラルに仕上げた革を使っています。(もちろん、これはもともとエチオピアシープスキンの革質が素晴らしいからできることでもありますが。)
さらに、ナチュラルな仕上げの革の方が、美しくエイジングしてゆくというメリットもあります。人工的な加工が多く施された革は、人工皮革に近い変化を遂げていきますが、ナチュラル仕上げの革は、使えば使うほどに深い味わいが出てまいります。

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andu ametで使用している、ナチュラルフィニッシュの革。深みのある光沢が見て取れる。

私たちとしては、どうせどんなに加工したところで、革である以上色落ちが0になるということはありえないので、普段は天然素材の風合いをしっかりと堪能できるナチュラル仕上げの革製品をお使いいただき、色落ちが心配な時(白い衣類の時や雨や汗で濡れそうな時など)は割り切ってむしろ化学繊維やビニールなどの素材を選ぶ…といったライフスタイルをご提案しています。
そうしてぜひ多くの方々に、革の本来の魅力 -欠点もあり、手間もかかるけれどもそれを補って余りある長所を持った、天然素材ならでは深い世界- をお楽しみいただきたいと思っています。

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